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ポルシェがサーフボードを共同開発!? 世界記録保持者セバスチャン・シュトゥットナーが開発パートナーに。

2年間にわたってサーフボードを科学的に分析、大幅に最適化! 発表

ポルシェの技術子会社である「ポルシェ・エンジニアリング」と共同で、現在ビッグウェーブの世界記録を持つセバスチャン・シュトゥットナー選手は、過去2年間にわたってサーフボードを科学的に分析し、大幅に最適化した。そしてこのたび、「Caçador RS」と名付けられたこのボードが、ポルトガルのカスカイスで初めて一般公開された。

セバスチャン・シュトゥットナーは、波の高さ26.21メートルというビッグウェーブサーフィンの現世界記録保持者である。強化された装備で、彼は将来さらに大きな波に乗りたいと考えている。ポルシェとの長期的なパートナーシップの中で、彼はギアを大幅に最適化。その決定的な後押しとなったのが、ポルシェの技術子会社であるポルシェ・エンジニアリングなのだ。

このコラボレーションは、自動車開発の経験をサーフィンの文脈に反映させることを目的としている。水中と空中での抵抗を減らすことを常に念頭に置き、最新のシミュレーション手法と風洞実験を駆使して、チームはサーフボードの水中での操作性(ハイドロダイナミクス)と、ボードとサーファー双方のエアロダイナミクスを改善した。

そして、シュトゥットナーがボードでより速いスピードに達することを可能にした。現在、時速70~80kmが可能だ。なぜなら、波が高ければ高いほど、サーファーがより速く走らなければ、波が自分の上に打ち寄せてくるのを防ぐことができないからだ。

【写真5枚】最新のシミュレーション手法と風洞実験を駆使! 

時速100kmのサーフィンを可能にするエアロエッジ
セバスチャンのサーフボードのシステムを最適化した結果、空気抵抗が大幅に減少し、チームは時速100kmのサーフィンを可能にすることができたという。

「ドラッグを減らし、ボードを安定させるために、エアロエッジと呼ばれる特許取得済みのアタッチメントをボードの前面と背面に追加しました。この原理は自動車にも当てはまり、たとえばスポイラーを使用することで引き裂きエッジが定義されます。空気の乱れを抑え、高速走行時の安定性とエアロダイナミクスを向上させるのです。

ボードの構造的な変更だけでなく、ポルシェの風洞で行われたエアロダイナミクステストでは、ほかにも最適化の可能性が見出されました。サーフィンをする際のセバスチャンの体勢に合わせ、道具を最適化することで、ドラッグを大幅に低減することができました」と、ポルシェエンジニアリングのプロジェクトマネージャー、マーカス・シュメルツは説明する。

セバスチャン・シュトゥットナーの新しいボードは「Caçador RS」と名づけられた。この名前は、ポルトガル語の「Caçador (狩人)」と、ポルシェの最もスポーティなモデルにのみ与えられるクラシックな「RS」の組み合わせである。新しいサーフボードを手に入れたシュトゥットナーは、次の世界記録を目指して旅立つ。

「ついに『Caçador RS』を紹介できるなんて、とてもエキサイティングな瞬間です」と、セバスチャン・シュトゥットナーは語る。「ポルシェのエンジニアリングチームとともに、私たちは2年間、集中的に研究・テスト・開発を行いました。その結果、より速く、より安定したボードが完成し、さらに大きな波に乗ることができるようになりました。これは私たちのプロジェクトにとって画期的なことです」

次のプロジェクトはすでに進行中:波の精密測定
計測用ドローンを使って、将来的には波の高さを迅速かつ正確に計測することが可能になる予定だという。現在、測定はビデオや静止画を使用して行われている。

ポルシェエンジニアリングの現在のプロトタイプは、カメラ、制御・記憶装置、そして車両開発で最新の運転支援システムに使用されるタイプのセンサーを装備。このデバイスは、半径100メートルの波とサーファーのすべての領域を測定するものだ。ポルトガルのナザレで次のビッグウェーブシーズンが始まる今年の秋には、最初の信頼できるデータが収集される予定だ。

LE VOLANT web編集部

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