かなりのリアヘビーを想定した試験車両
今回のスクープはボルボ「XC90」のロングホイールベース版(?)といえる正体不明のモデル。これまでのところボルボはXC90よりも大型のSUV計画を発表していないが、世の流れとしてはそれも十分にあり得る。すでにライバルのBMWはX7を、アウディはQ8を計画、公式にアナウンスしているのはご存じの通りだ。
近年SUVの分野では、他市場向けよりも「大きくて特別な」モデルを好む中国市場を意識した“チャイナスペシャル”投入がブームなので、ボルボがより大型の追加モデルを企画しても何らおかしくはない。またボルボはすでにハイエンドモデルとして、後席居住性を高めたXC90エクセレンスを発売しているから、その延長線上にロングホイールベス仕様が誕生するというのも納得できる。
今回のスクープ画像で興味深いのは、リアアクスルへの大荷重を想定した試験車であること。200mm程度のストレッチにしてはやや大掛かりな構造物を架装してバラストを搭載しているし、そのバラストはやや重心が高まることも想定した試験用に見える。さらにスチールホイールを履かせてホイールスタッドの締め付けマーカーまで付いているということは、結構な後軸重量を想定しているようだ。
リアホイールハウス内に見える大きな補強材は、プラットフォームモジュールのリアセクションだけの変更にとどまらぬほど手が入っていることをうかがわせる。まさかリアに荷台を付けてピックアップを造るのではないだろうから、これは相当サイズアップされたボディが載るのか、あるいは装甲仕様のVIPモデルまで視野に入れたボディ構造を試しているとも考えられる。