本物と同じ形状データとペイントによる完全再現
イギリスの高級スケールモデルメーカーであるアマルガム・コレクション(Amalgam Collection)は、マクラーレンの新型ハイパーカー「W1」の1/8スケールモデルを、2026年2月24日に発表した。
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数千のパーツを組み上げて作り出す執念と狂気
実車のW1は世界限定399台、価格は約200万ポンド(約4億2000万円)からという希少なハイパーカーだが、アマルガムのモデルは実車さながらの迫力と精緻さを、ミニチュアの世界で実現している。このスケールモデルは全長約57cm(22インチ)を超える堂々たるサイズを誇り、しかもアマルガムならではの徹底した作り込みが随所に活かされている。
開発にはイギリス・ウォーキングのマクラーレン・オートモーティブとの直接的な協力のもと、3000時間以上が費やされたという。マクラーレンから提供されたオリジナルのCADデータに基づいて原型が作られ、シリコーンゴム型によってこれを複製し、パーツが樹脂成型される。これに加えて、エッチングやCNC加工された金属部品など、数千もの微細なパーツが組み合わされ、車体を構成するのである。
組み立てや仕上げにも妥協はない。ブリストルにある同社の工房の職人たちが、1台につき300時間以上をかけて丹念に手作業で組み上げている。ボディの塗装にはマクラーレン指定のペイントコードに基づく本物の自動車用塗料が使用され、インテリアの素材や露出したカーボンファイバーの質感も、並外れた忠実度で再現されている。
さらに、可動式のシザーズドアや操作可能なリモートコントロール式リアウィングを備えるなど、ディスプレイモデルの枠を超えて、次世代ハイパーカーの空力デザインやエンジニアリングの意図までも体現する仕上がりとなっているのだ。
車両の「来歴」としてのスケールモデルの価値
W1は、アイコニックな「マクラーレンF1」やハイブリッド時代の「マクラーレンP1」に続く、同社の最もエクスクルーシブな系譜(「1」シリーズ)に連なる車種である。近年、こうした希少価値の高いハイパーカーのコレクターの間では、納車時のオリジナル仕様のいわば物理的な記録である正確なスケールモデルを、車両の歴史(来歴)の一部として重宝する傾向が強まっているという。
アマルガムの創設者であるサンディ・コープマン氏も、「車両を正確に再現したスケールモデルを所有することは、整備記録や仕様書を持つことと同等に、車の価値や投資効果を最大化する上で重要になってきています」と指摘している。
今回発表されたW1の1/8スケールモデルには、2つの注文オプションが用意されている。ひとつは「ローンチ仕様」。2024年10月6日にW1が発表された時のお披露目車両、「パパイヤスパーク」カラーで仕上げられた仕様を再現したモデルだ。199個の限定生産となり、価格は14,995ポンド(約316万円)から。
もうひとつはテーラーメイド(ビスポーク注文)。マクラーレンからアマルガムに直接提供される工場のビルドシートを使用し、個々のオーナーの実際の車両構成を完全に再現するという、完全受注生産モデルである。価格は20,995ポンド(約438万円)から。
注文はアマルガム・コレクションのグローバルセールスチーム、またはマクラーレンの正規ディーラーネットワークを通じて可能となっている。
【ル・ボラン編集部より】
走らないミニチュアに300万円超を投じるのは、一見、狂気に思えるかもしれない。だが、F1やP1から連なる「1」シリーズの系譜たるW1の「骨格の哲学」を、卓上で完全再現した歴史的資料と考えれば腑に落ちる。実車は既に完売だが、数千のパーツを手作業で組み上げるアマルガムの流儀には、実車同様の魂が宿る。静的なモデルでありながら、可動ギミックに次世代ハイパーカーの真価を感じ取れる本作は、マクラーレンの深淵なエンジニアリングを静かに愛でる趣味人にこそ最適な至高の選択といえる。
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