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日産が「ニッサン・エナジー」を発表

EVを中心に住宅、事業所、電力網をつなぐシステム

電気自動車(EV)の普及に力を入れる日産自動車が、住宅やビル、電力網などとEVをつなぐ統合ソリューション「ニッサン・エナジー」を発表。EVへの充電システムを統括する「エナジーサプライ」、EVから住宅などへの給電や電力網との接続をマネジメントする「エナジーシェア」、使用済みEVバッテリーの二次使用を進める「エナジーストレージ」の3つの活動を基本に、電力の有効活用を図る構想を描いたものだ。

日産は、すでに日本、米国、欧州などの市場で、複数のパートナーと協業しエナジーシェアの実証実験を開始

住宅用蓄電池とEVの連携、使用済みバッテリーのリサイクルなどはすでに各地で始められており、さらに航続距離の短くなった中古EVを限られた地域で有効活用するリユースに関しても、住友三井オートサービスと提携して再利用を図る計画も進めている。バッテリー劣化で商品価値の下がるEVをなんとか有効活用したい意向もあり、それを後押しするためにも統合ソリューションの構築は欠かせないということだろう。

今年1~11月の日産リーフの販売台数はフルモデルチェンジ効果もあって前年同期比73%増の2万5267台と大幅に伸びている。ガソリン高騰に後押しされた面もあるが、需要が増えるなかでEV有効活用サービスの充実は歓迎できる。EVと自宅をつなげて有効活用している人はまだ多くないだろうが、リサイクル蓄電池の低コストでの活用が可能となれば利便性はぐっと高まる。それを支えてくれるであろう日産の統合ソリューションが順調に進むことを望みたい

ル・ボラン 2019年2月号より転載
田畑修

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