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豪華絢爛なレジェンドたちが集うもうひとつのモナコ・グランプリ

憧れのマシンがゴロゴロ

 モナコのピットはもとより、ハーバー沿いに設けられたパドックまで、子供の頃、タミヤのプラモデルで作った憧れのマシンの“本物”が、ゴロゴロしている光景はこのイベントならでは。しかもそれらが、往時を彷彿とさせるスピードで本気のレースを繰り広げるのだから、面白くないわけがない。実際、この週末のモナコはF1グランプリと変わらぬ賑わいでスタンドはすべて超満員。ハーバーにひしめく超豪華クルーザーでは、連日連夜パーティーだらけという盛り上がりぶりである。

 近年は、元F1レーサーたちがオーナー兼エントラントとして参加してくるのも特徴で、今回はパオロ・バリッラがフェラーリ312B、アレックス・カフィがエンサインN176、そしてレッドブルF1のチーフ・テクニカル・オフィサーのエイドリアン・ニューウェイがロータス49Bで参戦していた。

エイドリアン・ニューイが自ら組み立てた! という1969年型のロータス49B。その腕前も中々のもので、決勝では11位完走。

相変わらずダンディな“鉄人”リカルド・パトレーゼはウィリアムズFW05をドライブ。こちらも現役当時のレーシングスーツを着て登場。

 また日本からも1966~1972年のF1クラスで競われるセリエEに、2014年の優勝者である久保田克昭氏が愛機ロータス72とともにエントリー。日本のSUPER GTでも活躍したビョルン・ウィルドハイムなど、プロドライバーに混じって予選4位からスタート。惜しくもマシントラブルでリタイアになってしまったが、決勝でもトップ争いを展開する大活躍をみせた。

2014年に日本人として初めてモナコで優勝を果たした久保田克昭氏は、今回もセリエEにロータス72で参戦。56歳ながらベストラップ更新、さらにはプロとトップ争いを展開と大活躍!

セリエEの表彰式。ヒストリック・レースであってもモナコのポディウムは特別。感無量といったウィルドハイムの表情に注目。

 このほか、ミカ・ハッキネンやエディ・アーバインら元F1ドライバーを集めたF1パレードや、ポルシェ70周年を記念したデモラン、ランボルギーニ・エスパーダ50周年を祝うマルツァルのデモランなど、レース以外のプログラムも行われたこの3日間は、ある意味で本家F1よりお得で豪華な週末だった。

 

1998年、1999年のF1チャンピオン、ミカ・ハッキネンは今も大人気。マクラーレンのアンバサダーとして、1970年のM14Aでパレードに参加した

シューマッハのパートナーとしてフェラーリで活躍したエディ・アーバインは、かつてジェイムズ・ハントがドライブしたマクラーレンM26でパレード。

リポート&フォト:藤原よしお Y.Fujiwara

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