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トヨタが新型コロナウイルスの重症患者向けの移送車両を提供

軽症患者向けの「JPNタクシー」や「シエンタ」に対し、重症患者向けは「ハイエース」がベース

トヨタは4月30日、新型コロナウイルス感染症の重症患者向け移送用車両1台を昭和大学病院に提供した。この車両は、医療機関からのさまざまな要望をもとに、トヨタ車体がハイエースをベースに開発・架装を行なったもの。重症患者向けの移送用車両提供は、今回が初めてだという。

トヨタでは医療現場で役立つ車両を提供するべく、現場のニーズを聞きつつさまざまな検討を進めてきた。すでに、これまでに軽症患者向けの移送用車両11台を医療機関や地方自治体などに提供している。

今回は「ハイエース」をベースに、運転席・助手席のある車両前方スペースと後部座席以降の車両後方スペースの間に隔壁を設置。排気ファンで後方の空気を常に外部に排出することで、後方の空気が前方に循環しないようにコントロールした「飛沫循環抑制車両」を、初めて重症患者向けの移送用車両として提供した。なお、これまでにトヨタが提供した移送車両の内訳は以下の通り。

提供日:用途(車種・台数)提供先

・4月10日より順次:軽症用(JPNタクシー7台)東京都内特定機能病院・大学病院等 6病院

・2020年4月22日:軽症用(JPNタクシー1台)千葉県

・2020年4月24日:軽症用(シエンタ1台)宮城県

・2020年4月27日:軽症用(JPNタクシー2台)江戸川区

・2020年4月30日:重症用(ハイエース1台)昭和大学病院

トヨタグループでは、今回の新型コロナウイルス感染症対策に尽力する医療現場を支援する取り組みを、東日本大震災の被災地支援からスタートした「ココロハコブプロジェクト」の一環として位置づけ、今後も医療機関や自治体からの感染者移送用車両提供の要望に役立つ対策を検討。迅速に取り組んでいくという。

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