998万円の「プロ仕様」。商用ディフェンダーという新たな選択肢
ジャガー・ランドローバー・ジャパンは2025年12月11日、クロスカントリー4WD「ディフェンダー(DEFENDER)」のラインアップに、新たに商用モデルとなる「ディフェンダー・ハードトップ(DEFENDER HARD TOP)」を追加し、同日より全国の正規販売リテイラーネットワークにて受注を開始した。ディフェンダー・ブランドにおいて商用モデルが日本に導入されるのは今回が初めてのことであり、ビジネスユースを見据えたプロフェッショナルな一台として注目が集まる。価格は998万円(税込)だ。
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1950年代の精神を継承。「最も堅牢なディフェンダー」の正体
今回導入された「ディフェンダー・ハードトップ」は、単なる派生モデルではない。そのルーツは1950年代にまで遡り、初代「ランドローバー・シリーズI」に設定されていた商用モデル「ハードトップ」の名称と精神を受け継ぐ、由緒あるモデルである。ディフェンダーというモデル自体が、極めて高い耐久性と明確な設計目的を持つブランドであるが、このハードトップはその中でも「ディフェンダー史上最も高い堅牢性と実用性」を備えたモデルとして位置づけられている。ランドローバーが75年以上にわたり培ってきたオフロード走破能力と専門知識をビジネスの現場に持ち込むこのモデルは、まさに「働くクルマ」の究極形と言えるだろう。
2人乗り化で実現した2059Lの荷室。細部に宿る「現場」への配慮
ベースとなっているのは、5ドアモデルの「ディフェンダー110」である。しかし、その内実は乗用モデルとは大きく異なる。最大の特徴は、2列目および3列目のシートを撤廃した「2人乗り仕様」である点だ。後席エリアを全て荷室とすることで、ラゲッジスペースは最大で2059Lという圧倒的な容量を確保している。
乗員スペースと広大な荷室の間には、「固定式フルハイトパーティション」が設置されており、積載物がキャビンに干渉することを防ぐとともに、安全性と快適性を両立させている。また、ラゲッジスペースのフロアには、ハードな使用に耐えうるフルフラットのラバーマット(ハイサイドラバーマット)が敷き詰められており、汚れを気にせず資材や機材を積み込める仕様となっている。

さらに、ビジネスユースにおける積載効率を高めるための工夫も随所に見られる。リアのサイドウィンドウおよびクォーターウィンドウ部分はガラスではなく、ボディ同色の「エクステリアユーティリティパネル」に変更されており、荷室のプライバシー保護とともに、商用車らしいタフな外観を演出している。また、後部には58Lのアンダーフロアストレージスペースを備えるほか、前席にも施錠可能かつ照明付きの155Lという大容量アンダーフロアストレージスペースが用意されており、貴重品や細かな道具の収納にも配慮がなされている。サイドドアおよびリアドアの両方からアクセス可能な設計は、現場での使い勝手を最優先に考えた結果である。
350ps・700Nmの余裕。重量物を運ぶ直6ディーゼルの頼もしさ
心臓部には、3.0L直列6気筒INGENIUMターボチャージドディーゼルエンジン(MHEV)が搭載されている。最高出力は258kW(350ps)、最大トルクは700Nmを発揮し、重量のある積載物を運搬する際や、悪路での走行においても余裕のあるパフォーマンスを提供する。商用車であっても、ディフェンダーの名に恥じないオフロード走破能力と動力性能は健在だ。オンロードから過酷なオフロードまで、あらゆる環境でビジネスを遂行するための頼もしい相棒となるだろう。

街を走るショーケースに。オーナーの個性を刻む特別なキャンペーン
今回の日本初導入を記念し、ジャガー・ランドローバー・ジャパンではユニークなキャンペーンを展開する。「DEFENDER HARD TOP MAKE YOUR MARK CAMPAIGN」と題されたこの企画は、2026年4月30日までの期間中に成約した顧客を対象に、企業ロゴやブランドロゴのデカールプリントサービスを提供するというものだ。
商用車として導入されるハードトップならではの、自社ブランドをアピールする「動く看板」としての価値を高めるサービスと言える。さらに、キャンペーンに応募した中から抽選で1名には、看板描きなどのハンドペイントで知られる「NUTS ART WORKS」によるペイントサービスが提供される特典も用意されている。
ビジネスの現場に「冒険心」と「確かな信頼」をもたらすディフェンダー・ハードトップ。その無骨ながらも洗練された佇まいは、多くのプロフェッショナルたちの心を掴むに違いない。
【ル・ボラン編集部より】
本国発売から約5年、ついにこの「真打ち」が日本へ上陸した。高級SUVとして洗練を極めた現行型にあって、商用モデル「ハードトップ」の導入は、ある意味で最もランドローバーらしい原点回帰と言える。荷室の広大さは言わずもがなだが、白眉は3.0L直6ディーゼルの芳醇なトルク特性だろう。重量物を積載しても揺るがないその走りと、飾り気を削ぎ落とした「機能美」には、プロの道具としての哲学が色濃く宿る。単なる商用車ではなく、あえてこのタフな相棒を選ぶ好事家にこそ、その真価は響くはずだ。
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