もはや高級なアートブック?
ベントレーモーターズは2026年8月28日、25年の歴史を持つカスタマーマガジン『Bentley Magazine』を刷新し、新たに『W.O. Magazine(W.O.マガジン)』として創刊したことを発表した。
【画像10枚】25年の歴史を持つ公式誌が大幅刷新! その内容をチラリと
顧客とコミュニティを主役に据えた新たな編集方針
創業者ウォルター・オーウェン・ベントレーの頭文字を冠したこの新雑誌は、従来の雑誌から編集方針を一新し、特別なベントレーの車両そのものだけでなく、ブランドを取り巻く「人」にスポットライトを当て、ベントレー・オーナーやエンスージアストを中心としたグローバルコミュニティの姿を浮き彫りにする内容となっている。
つまり、1920年代から30年代にかけて活躍した伝説的な「ベントレー・ボーイズ&ガールズ」から、現代の各分野で活躍するアンバサダーまで、同社の歴史を形作ってきた人々の情熱や経験、キャリアを深掘りしているのである。
第86号(創刊号)の注目コンテンツと豪華な制作陣
通巻86号となる新刊(『W.O.マガジン』としての創刊号)では、東京からイタリアの湖水地方まで世界中を取材し、ベントレーと人生が交差する人々の物語を収録している。カバーストーリーには、映画『タイタニック』におけるヒロインの婚約者役などで知られる俳優にして映画監督、そして自身も1990年式ベントレー・ターボRのオーナーである、ビリー・ゼインが登場する。彼は自動車への情熱や映画界でのキャリアについて語るほか、ゲスト寄稿者として読者へのメッセージも寄せている。
制作にあたっては、VIPフォトグラファーのグレッグ・ウィリアムズ、TVプレゼンターのケイト・ペック、自動車雑誌編集者のピーター・グルナートなど、第一線で活躍するクリエイターや寄稿者が参加している。
触覚的な体験を重視したデザイン
デジタル化が進む中で印刷物の魅力が再評価されている背景を受け、同誌は豪華なコーヒーテーブルブック(観賞用の大型本)のような高い品質を目指してデザインされたという。無駄を削ぎ落としたクリエイティブディレクションにより写真やストーリーを際立たせつつ、ベントレーの伝統的なカラーパレットが採用されているのだ。
特別調合されたベントレーグリーン、質感のある表紙、白い箔押し、繊細なスポットUV仕上げなど、物理的な仕上がりにもクラフトマンシップが貫かれていると言えるのである。
ベントレーのマーケティングディレクターを務めるベン・ワタム氏は、新マガジンへの思いを次のように語っている。
「W.O.(ウォルター・オーウェン・ベントレー)は非常に多くの人々にインスピレーションを与え、彼のビジョンは、過去も現在も、我々の工場から出荷されたすべてのベントレーに体現されています。私たちは、この新しい雑誌が、完璧で革新的なエンジニアリングに対する彼の絶え間ない努力を象徴するものになることを望んでいました」
「『W.O.マガジン』では、私たちの素晴らしいお客様やエンスージアストのコミュニティに光を当て、彼らの物語や、彼らを結びつけるクルマや自動車の世界に対する共通の情熱を讃えたいと考えました。『W.O.マガジン』はそれ自体がコレクターズアイテムであり、お客様やブランドの友人たちの手に渡るのを楽しみにしています」
メイフェアでの期間限定ポップアップイベント
『W.O.マガジン』の創刊を記念し、ロンドンのメイフェアにある「Automat」が、2026年8月28日から9月4日までの1週間限定で「Bentley Newsagent」としてオープンしている。この場所は、1929年のル・マン24時間レースに向けてベントレーのレーシングカーが集結したマウントストリートに位置し、同社の初期のモータースポーツ史と深い縁がある。
イベント期間中、来場者は温かい飲み物または冷たい飲み物を購入することで、限定版の「W.O.マガジン」を入手可能であるとのこと(在庫がなくなり次第終了)。なお、一般公開後は、同誌はベントレーの顧客へ直接配布される予定である。
【ル・ボラン編集部より】
ベントレーが電動化やデジタル化といった大きなうねりの中にある今、あえて重厚な紙の雑誌を創刊したことには深い意味がある。それは単なる回顧主義ではなく、最新技術を纏いながらも失われない「物理的な手触り」と「人々の情熱」こそが真のラグジュアリーであるという宣言だ。1920年代のベントレー・ボーイズから連なる歴史的系譜を、現代のオーナーたちと交差させる物語性は、スペックでは測れないブランドの血統を証明している。彼らのクルマ作りと同様、最新と伝統が見事な次元で共存しているのだ。
【画像10枚】25年の歴史を持つ公式誌が大幅刷新! その内容をチラリと













