BMWコンプリート

新世代モデル続々登場! 旗艦SUV【XB7】国内初公開でアルピナの進撃が加速する

アルピナ史上初のフルサイズSUV登場!

去る3月25日(木)、ドイツ発のプレミアムカーメーカー「BMWアルピナ」の日本総代理店であるニコル・オートモビルズは、東京港区の八芳園において同ブランド初となるフルサイズSUVモデル「BMWアルピナXB7」を日本初公開した。

偶然にも同日早朝(日本時間)にはドイツ・ブッフローエのアルピナ本社で新型モデルB8グランクーペが発表されるなど、BMWアルピナの最上級モデルに注目が集まる日となった。

同社ゼネラルマネージャーのミヒャエル・ヴィット氏が「すべての旅路をファーストクラスの冒険へとシフトするクルマ」と表現したBMWアルピナXB7は、日本市場とアルピナとの親和性を象徴するように、桜の見頃を迎えた八芳園の日本庭園中庭でアンベール。

八芳園とニコル・オートモビルズとのコラボレーションにより実現した今回のイベントは「桜」がテーマ。参加者には庭園に特別に設置された茶室「無常庵/Mujoan」においてお茶がふるまわれた。

全長5165×全幅2000×全高1830mmのボディが与えられたアルピナ史上初となるフルサイズSUVは、ロールスロイス・カリナンやベントレー・ベンテイガ、アストンマーティンDBXらと鎬を削ることとなる。

続いて登壇したアルピナ営業部長の杉山正光氏によれば、このBMWアルピナXB7には、最高出力621psと最大トルク800Nmを発揮するガソリン仕様の4.4L V型8気筒ビターボエンジンを搭載し、0→100km/h加速はわずか4.2秒、ステアリングをきって巡航できる最高速度は290km/hという、まさにラグジュアリーとスポーツを融合させたアルピナのフラッグシップモデルとのこと。ちなみに車両本体価格は税込24,980,000円からとなる。

エクステリアにアクセントとして追加されたフロント・リップスポイラーとオーバル四本出しとなるテールパイプは、ベースとなるBMW X7のデザインを破綻させることなく融合し、インテリアではアルピナロゴが刻印されたクリスタル製のiDriveコントローラーや独自のステッチが施されたラヴァリナレザー製ステアリングホイール、上質なメリノ・レザーを用いたインテリアが、BMWアルピナならではのエクスクルーシブな存在感を示していた。

ニッポンのアルピナが向かう先は?

新型B3の発表から、続々と新型モデルを投入するBMWアルピナ。ドイツと北米に次ぐ世界3位の市場を担うニコル・オートモビルズでは、この新世代ラッシュをどう捉えているのだろうか? 同社ゼネラルマネージャーのミヒャエル・ヴィット氏を直撃してみた。

ニコル・オートモビルズ合同会社 営業本部ゼネラルマネージャー
ミヒャエル・ヴィット(Michael A. Witt)氏

「新型B3は発表前から予約が入り、東京モーターショー(2019年)のワールドプレミアでその数は増えていきました」
――新型アルピナB3は2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)でパフォーマンス部門を獲得するが、意外にもCOTYノミネートに対する市場の反応は薄かったという。

「ところがCOTY選考委員やジャーナリストによる試乗インプレッションがメディアに掲載されると、新規ユーザーからのお問い合わせやご来店が増えました。個人的な見解ですが、日本は“信用と信頼”の文化だから、単なるモデルの紹介ではない確かな評論と評価によってアルピナに注目が集まったのだと思います。あらためて日本のメディア、ジャーナリストの皆さまに感謝です」

アルピナD3 Sが搭載する3リッター直6ディーゼルターボは、レッドゾーンまでしっかり吹き上がることを目指した異質なキャラクター。最高出力355psと最大トルク730Nmを発揮し、最大8kW(11PS)の回生電力を48Vスターター・ジェネレーターを介して駆動力へと再活用する。希望小売価格はリムジンが10,780,000円、同ツーリングが11,170,000円となる。

――この新型B3を皮切りに続々と新世代モデルが日本上陸を果たしているアルピナだが……。

「2月にガソリンモデルのB5とディーゼルモデルのD3 Sを、3月にはD5 Sの発売をスタートしました。特にB3で得られた高評価は、そのまま新型D3 Sにも引き継がれたようです」

3リッター直列 6気筒ターボエンジンに48Vマイルドハイブリッドを組み合わせて最高出力347psと最大トルク730Nmを発揮。0→100km/hのタイムは4.8秒、巡航最高速度は275km/hを記録。アルピナD5 Sの日本導入モデルは右ハンドル仕様のセダンのみで希望小売価格は13,580,000円となる。

――日本においてアルピナのスポーツディーゼルは好評で、現在の登録台数の半数を占めているとのことですが。
「日本では約50%がスポーツディーゼルと大変好評です。しかもアルピナではガソリンやディーゼルを問わず、マイルドハイブリッドの搭載を進め、将来的にハイブリッド化も視野に入れていますので、(ガソリン車規制が予想される)2030年以降も安心してアルピナに乗り続けていただけます」

――ジャパンプレミアを果たしたアルピナXB7は、今後どのように日本で展開する予定ですか?
「まずはロイヤルカスタマー(既納客)から、すでに数件のオーダーをいただきました。そこからさらに広くアルピナのスペシャルティを理解いただくには、実際にドライブしてもらわないとその良さを十分伝えられない。でも全てのカスタマーに試乗いただくことは難しいので、メディアの力を借りていきたいと考えています」

BMWアルピナB8グランクーペの日本導入時期は2021年初秋を予定、希望小売価格(税込み車両本体価格)は25,300,000円(LHD)~25,750,000円(RHD)。

――アルピナXB7のジャパンプレミアと同日に、アルピナB8グランクーペも発表されました。
「アルピナ史上最も美しいクーペは、おそらく今夏には日本上陸するでしょう。そうしたらアッパークラスのB5、B7、B8、XB7だけのイベントを開催したいと考えています。もちろん大切なロイヤルカスタマーを最初にご案内しますが、もっと多くの方々にアルピナの魅力を広めたい気持ちもあります。ですので、四半期ごとを目処にメディア試乗会を開催したいですね」

アクセンチュア社の自動車ビジネスを担当として2002年に初来日。その後ドイツBMW AGに移籍し、2012年からBMWグループ・ジャパンのアフターセールス本部長に就任。同社オーストラリア転属を経て2018年6月から現職に。日本文化への愛はBMWジャパン在任当時から深まったという。

――なるほど、客観的な試乗記をメディアに掲載することで未体験のユーザーにアルピナの魅力を疑似体験してもらおうという積極策なのだろう。
「来春には新世代アルピナが全て揃うと思いますので、ぜひともご期待ください」

ニコル・オートモビルズ https://alpina.co.jp/

萩原充

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