コラム

「あんがい普通」の一言が転機に。プロモデラーがアガリの1台に質実剛健なドイツ製セダンを選ぶまで・愛車遍歴を振り返る【メルセデス190E日記】第7回《LE VOLANT LAB》

190Eに巡り合うまでの軌跡

ル・ボランWebの模型制作記事でもおなじみのプロモデラー、北澤志朗氏。本連載は、カーモデラー界の第一人者である氏が長年愛用する名車「メルセデス・ベンツ190E」との日常を綴るエッセイだ。今や稀少なヤングタイマーとなった190Eを相手にしつつ、第7回となる今回は、長の伴侶である190Eにたどり着くまでの愛車遍歴を振り返る。

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モデラーにとっての繁忙期はクルマに触れる余裕がなく…

みなさん、こんにちは。北澤志朗です。ゴールデンウィーク、LE VOLANT LAB会員のみなさんはどう過ごされたでしょうか? 愛車でドライブや旅行に行かれた方も多いと思います。私はというと、毎年ゴールデンウィークはいつもどおり仕事をしています。模型専門誌のライターという仕事柄、連休明けに作例や原稿の〆切が来るので、なかなかのんびり休んでいられません。

加えて毎年5月半ばの週末には、模型業界最大のイベントである静岡ホビーショー・モデラーズクラブ合同作品展が開催されます。私はS.E.M.湘南モデルカー愛好会の一員として、仲間とともに作品の展示を行なうので、その準備で5月の前半は大忙しなのです。190Eに乗ったり弄ったりする時間は全くありませんでした。

私が住んでいる神奈川県湘南地区は、周辺に鎌倉や江ノ島など観光地が多く、休日には道路が非常に混雑します。長い連休には土地勘のない旅行者や運転に不慣れな人のクルマが増え、事故のリスクも高くなります。旧いクルマを長く大事に乗るうえで、リスキーな時期には乗らないのが一番、と私は思っています。

大船のコインパーキングにて。隣に国産ワゴン車が停まると、190Eは完全に隠れて見えなくなります。広い駐車場では「あれ? ウチの車どこだ?」ということになりがちです。

そんなわけで前回から約1ヶ月、我が190Eは買い物などで近所を這いずるのみでした。そこで今回は、私の愛車遍歴と、なぜ190Eを買ったか、というあたりをお話ししたいと思います。

最初の愛車はトゥデイなのだ!

私の初のマイカーはホンダの初代トゥデイ。1988年のマイナーチェンジでエンジンが3気筒になったタイプです。軽自動車ながらちょっとヨーロッパのベーシックカーみたいな雰囲気があり、低重心でコーナリング性能が高く、なかなか良いクルマでした。しかし2年ほど乗ると、もっと大きなクルマに乗りたい、という気持ちが湧いてきて、ちょうど出たばかりの日産サニー1.8GT-S(B13型)に乗り換えました。パワフルなツインカム・エンジンとスポーティなサスペンションで非常に走りが良く、スタイリングに派手さがないのも気に入って、約9年間愛用しました。

私の最初の愛車、ホンダ・トゥデイ(JA1)。1988年式のXTiというグレードでした。写真は購入した年の夏休み、能登半島を一周するドライブ旅行に出かけた折に、千里浜のなぎさドライブウェイで撮影。日本では珍しい自動車で走れる砂浜です。

サニーに乗っている間に、私は脱サラして模型店を開業しましたが、これはあまり上手くいかず早々に見切りをつけ、プロモデラーに転身しました。それが軌道に乗って懐に余裕が出来た頃、またクルマを替えたいという気持ちが湧いてきました。

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北澤志朗

AUTHOR

カーモデルを中心に模型専門誌で活躍するプロモデラー。実車に対する深い造詣に裏打ちされた作品・解説で幅広く支持を得ている、この道30年以上のベテラン。過去には模型店を経営していたことも。

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