月刊イタフラ

【嶋田智之の月刊イタフラ】やっぱいいよね、フィアット500C!!

どうってことないように見えて、やっぱりいい!!!

フィアット500のオープントップモデル、500Cには低速域から力強いツインエア搭載車も用意されてますが、ひさびさに1.2ファイア搭載車に乗ってみて、惚れ直しました。69psに102Nmと非力なんですけど、何だかすごく昔ながらのフィアットっぽいのです。出足だけちょっとモタつくけど、滑らかにストレスなく上まで回ってくれて、ブンブン回すとものすごーくイタ車っぽくて楽しい。得られるスピードだってたいしたことないけど、アクセルペダルを思い切り踏み込める何ともいえない開放感と自然吸気のよくできた実用エンジン特有のまっすぐなフィーリングが、めちゃめちゃ爽快なのです。

それにスニーカーみたいな軽快なフットワークと気分次第で大自然と直接触れ合える電動オープントップなわけですよ。前輪駆動で2気筒の鼓動感こそないけれど、偉大なるヌォーヴァ・チンクエチェント直系そのままの要素を色濃く持ってるのは、この500Cの1.2ポップなんじゃないか? なんて思えてくるのです。 価格がツインエア・ラウンジよりも27万円安い260万円っていうのも、伝統的に庶民の味方であるべきフィアットに相応しい感じ。120周年を迎えた今、妙に魅力的に感じちゃったのでした。

ル・ボラン2019年11月号より転載
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