コラム

23歳で購入した「同い年」のE36アルピナ。父の影響で辿り着いた“隠れ家レストラン”のような名車【愛車群像】

1993年式 アルピナ B3 3.0/1(E36型):オーナーの根本修平(shiron)さんは、現在、2013年式のスバルXV 2.0i-L(GP7)も愛用中。2023年に購入したそうだ。
1993年式 アルピナ B3 3.0/1(E36型):「アルピナは、知っている人だけが知っている、伝統の味を守りながら静かに佇む隠れ家レストランの料理のような存在」とのこと。
1993年式 アルピナ B3 3.0/1(E36型):置き場はあるが軍資金を用意できないので、いまのところ増車の計画はないそうだ。今後も現車を愛用していくことになる。
1993年式 アルピナ B3 3.0/1(E36型)
1993年式 アルピナ B3 3.0/1(E36型):2025年の4月上旬にアルピナ本社を個人旅行で訪問した際の写真を車内に飾っていた(エンジンルームに移動して撮影)。
1993年式 アルピナ B3 3.0/1(E36型):ステアリングはボロボロだったので、純正再生産品と取り替え済み。シフトノブも純正再生産品に交換している。
1993年式 アルピナ B3 3.0/1(E36型)
1993年式 アルピナ B3 3.0/1(E36型):オーナーの根本修平(shiron)さんは、現在、2013年式のスバルXV 2.0i-L(GP7)も愛用中。2023年に購入したそうだ。

1993年式 アルピナ B3 3.0/1E36型)

2025年11月29日に栃木県で開催された「ALPINA BUCHLOE FINAL MEETING」には新旧さまざまなアルピナが集まった。今回は本イベントの主催者であり、父の影響でE36に魅せられた若きオーナーに注目したい。自身と同じ1993年生まれのB3 3.0/1を“維持り”続ける根本修平さん(32歳)を紹介しよう。

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E36を乗り継ぐ父の影響。底値時代に出会った1993年式の運命

「父がE36のBMW 320iに20年以上乗り続け、同じE36のアルピナ B6 2.8ツーリングに乗り換えているのですが、その影響で自分もE36が欲しくなり、アルピナを探すことになって現在の愛車と出会いました」

そのように話してくれた32歳の根本修平(shiron)さんは、2025年11月29日に道の駅うつのみや ろまんちっく村 第3駐車場にて開催された「ALPINA BUCHLOE FINAL MEETING」の主催者で、自身も1993年式のアルピナ B3 3.0/1を所有している。

「2017年2月に購入したB3 3.0/1は、1993年12月にデリバリーされた個体で、私も1993年12月31日が誕生日なので、同い年なんです。大学を卒業して社会人になり、自分でお金を稼げるようになった瞬間に父からE36を買うようにいろいろそそのかされ、社会人1年目が終わる前に買ってしまいました。E36のアルピナが底値から高騰し始めた頃だったこともあり、相場よりも安い値段で父の通うお店で売ってもらいました」

社外品だらけの状態からスタート。過酷な初期整備とリフレッシュ

納車時はご機嫌斜めで、その後、何かあるたびに入庫させ、ショップから引き取っては路上停止を繰り返すという過酷な状況と数ヶ月ほど戦っていたのだという。購入した当初は運転席がセミバケットシートで、シフトノブやテールライトも社外品。ステアリングはボロボロだったそうだ。

「買った後も愛車に貯金通帳を監視されているんじゃないかと思うくらいタイミングよく故障して、若い頃は全然お金が貯まりませんでした。B6 2.8/2に付いているアルピナ電動レカロのベースになったレカロシートを見つけ出して純正の生地に張り替えたり、ステアリングやシフトノブを純正再生産品に取り替えたり、純正戻しでアルピナらしさを取り戻しました。リアにはB8のオプションにあったディフューザーを取り付けました」

パドルシフト化と快適装備の追加。人生を変えたミーティングとの出会い

B3 3.0/1の世代はスイッチトロニックのボタンがステアリングの正面にあり操作しにくいため、パドルシフトに変更するなどのカスタムも実施。また、E36型のアルピナはオプション用のハーネスがすべて配線されているので、オンボードコンピューターやクルーズコントロールを自分で追加したそうだ。

「外装こそボロいのですが、買ったタイミングでちょうど故障および消耗品交換の周期が来たので、エンジンと足まわりを適宜リフレッシュしてきました。これまでにやってきたことは主に純正戻しや整備なので、イジるというよりも“維持る”というのがメインですね。そんな感じでいろいろ手を加えた愛車は休日のドライブに使用しており、購入時に15万kmだった累計走行距離は22万kmまで伸びました。乗り始めて右も左も分からない頃にSNSでE36若手オーナーのミーティングに参加したのが一番楽しい思い出です。そのミーティングが現在の人間関係を形成していますし、今回のアルピナミーティングの参考元になっています。人生のターニングポイントでした」

高速も下道も味わい深く。オーナーが語る「バランスのよさと完成度」

B3 3.0/1は、高速道路を走っていても、近所の下道を転がしていても良いなぁと思わせてくれる濃厚なフィーリングが魅力かつ楽しいポイントなのだとう根本さんは語る。

「アルピナは、知っている人だけが知っている、伝統の味を守りながら静かに佇む隠れ家レストランの料理のような存在だと思っています。派手ではないけれど、深いこだわりがあって、一度味わうと忘れられない。そんなクルマです。私にとってアルピナはクルマとしてもメーカーとしても人生に多くの幸せを与えてくれた存在です」

「一般的にアルピナは高級感のある内装や高性能、乗り心地のよさ、ラグジュアリー感が魅力として語られますし、もちろん、それらも長所だといえます。ただ、私が思うアルピナの真の魅力は、バランスのよさと完成度の高さにあります。速さだけでもなく、豪華さだけでもない。すべての要素が静かに、そして、高いレベルで調和しています。これは実際に乗らないと伝わらない“味わい”です。先ほども言ったように、知っている人は知っていて、ハマった人はもう離れられない。その独自の世界観こそ、アルピナの魅力だと思っています」

今後、エンジンヘッドのオーバーホールをしようかな、と考えているそうだが、外装もキレイにしてあげたいらしく、お金が回らないそうだ。なかなか大変だが、持ち前の情熱で愛車をさらにブラッシュアップしてくれることだろう。

【画像7枚】22万km走ってなお輝く美しさ。「イジる」のではなく「維持る」に徹したE36アルピナのディテール

フォト=宮越孝政/T. Miyakoshi

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