GEN3 Evo最後のホームレースに懸ける意気込みと、勝負を分けるパワートレインの秘密
今週末となる2026年7月25日(土)~26日(日)、東京ビッグサイト周辺のストリートサーキットを舞台に、ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン12(2025/26)の第14戦および第15戦「東京E-Prix」が開催される。同シリーズにおいて東京で初となる「ナイトレース」の開催に、多くのモータースポーツファンが熱い視線を注いでいる。
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特別な「NISMOカラー」で挑む大一番
日産フォーミュラEチームにとって、東京は是非とも勝利を挙げたいホームレースだ。また今大会は、日産がGEN3 Evoマシンで戦う最後のホームレースでもある。この節目を記念し、チームは日産のモータースポーツヘリテージを体現した特別なNISMOカラーリングのマシンを投入する。ステルスグレーとブラックを基調とし、NISMOを象徴する赤のアクセント、そしてチームのアイコンである「桜」のモチーフをあしらったワンオフデザインは、夜の東京のコースで圧倒的な存在感を放つはずだ。
土曜日の第14戦ではピットブーストが導入され、日曜日の第15戦は通常のレースフォーマットとなるため、チームとドライバーには2日間で異なる高度な戦略が求められる。
首脳陣とドライバーが語る「東京ナイトレース」の難しさと期待
大会を前に、2026年7月22日に開催された発表会では、チームを率いるマネージングダイレクター兼チームプリンシパルのトマソ・ヴォルペ代表やドライバーのノーマン・ナトー選手らが登壇し、大一番に向けたリアルな心境を明かした。
ヴォルペ代表は、「ホームレースのために日本へ戻り、ファンのみなさまはもちろん、日産の仲間の前でレースが出来ることを大変うれしく思います。上海でのレース以降、改善点を明確にして対策を進めてきました。今年は初めてのナイトレースとなるため、さらに特別な週末になるでしょう。チャンピオンシップにおいても非常に重要な局面です。強いパフォーマンスを発揮し、必要なポイントを獲得できるようチーム全員で全力を尽くします」とコメント。
現在、チームメイトでありディフェンディングチャンピオンであるオリバー・ローランドは、今シーズン1勝、6度の表彰台を獲得しランキング3位につけている。タイトル防衛に向け、ここで大量ポイントを獲得したいところだ。また、ヴォルペ代表はレース中の首脳陣の表情を捉える「チームプリンシパルカメラ」にも言及しており、ピットの緊張感も見どころの一つとなる。
一方ノーマン・ナトー選手は、「東京E-Prixを夜に走ることは、とても特別な経験となると思います。私はこのチャレンジングで楽しい東京のコースが大好きです。ただ、東京のサーキットはオーバーテイクが難しいため、予選で良い結果を残すことが重要です。早い段階からマシンに自信を持てる状態にする必要があります。スタンドで日産ファンが旗を振って応援してくださる姿を見るのを楽しみにしていますし、喜んでいただける結果を届けられるよう全力を尽くします」と、期待をのぞかせた。
勝敗を分ける「パワートレイン」とドライバーの個性
フォーミュラEのマシン開発において心臓部となるのがパワートレインだ。チーフパワートレインエンジニアを務める岩瀬拓朗氏は、日産の強みについて「効率」と「ドライバビリティ」の2点を挙げている。
「レースが限られたエネルギーで行われるため『効率』は非常に重要です。そしてもう一つが、ドライバーがいかに安心してブレーキを踏み、アクセルを踏めるかという『ドライバビリティ』。これは量産車で培ってきた日産の強みでもあります。また、オーバーテイクに関しても、ローランド選手は狭い隙間を縫って抜くマジックのような走りが得意ですが、ナトー選手は高速域でのオーバーテイクを得意としています。それぞれの持ち味に注目してください」
コース幅が狭く、凹凸やタイトなコーナーが続くテクニカルな東京ストリートサーキット。オーバーテイクが困難なこのコースで、岩瀬氏が語るマシンのドライバビリティと、ドライバー個々のオーバーテイクスキルがいかに噛み合うかが勝負の分かれ目となる。 日本のファンの大歓声を力に変え、特別なNISMOカラーのマシンが東京の夜をどう駆け抜けるのか。日産フォーミュラEチームの熱き戦いから目が離せない。
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