その前のモデルから一気に乗用車的にリファインされた先代と、SUV全盛の時代において再びクロカン4WDテイストを強めた新型。それぞれに魅力のあるスタイルといえる。
古さを感じさせない先代と軽自動車らしからぬ大きさ感の新型
今回は、JB23でも末期となる10型と新型を並べて試乗できる幸運に恵まれた。JB23型はSUVの人気黎明期に企画されたモデルのため、新型とは180度逆のベクトルでデザインされている。だが、18年経った今でもいいデザインだと思う。一方、JB64型はスペース効率を上げるという理由のほかに、クロカン4WDらしさを追求したため、いまのご時世ではめずらしい真四角のボディを採用。そのためか、軽自動車規格とは思えない大きさ感がある。
新型はウインドーが立てられ、グラスエリアより上の室内空間に余裕が生まれた。横開きのバックドアは共通だが、開口部が大きくなった新型は使い勝手も向上している。
スクエアなボディは四隅の掴みやすさ、見切りの良さにも寄与しており、SUVにはない実用性を持っている。一方、JB23型はボンネット前方が下がっていること、フロントウインドーが大きいということがあり、ドライバーポジションがJB64型よりもアップライトであるように感じられる。実際はほぼ同じ位置なのだが、JB64型の方が閉塞感を感じてしまう。シートはJB23型の方がサポート性が良く、新しいモデルのシートがいいとは限らないことを実感させられた。
新型シート(JB64)
旧型シート(JB23/純正シートカバー装着)
新型シート(JB64)
旧型シート(JB23/純正シートカバー装着)