
毎月編集部員がこれは!と思った趣味グルマを紹介する“100万円でドロ沼に陥る!?”。今回は、魔性のターボモデル2台をご紹介。無責任にススメていいのか? という葛藤は多少あったものの、コーナーの特性を汲み取って楽しんでいただければ幸い。
シビれる刺激がお望みの方へ
今回の『100万円でドロ沼に陥る!?』で取り上げるのは、アルピーヌV6ターボとフィアット・ウーノ・ターボの2台。共通点があるとすれば過給器が付いていること。そして、“ドロ沼度”が高そうということかもしれない。
そんな期待(?)に応えるかのように、アルピーヌV6ターボは綺麗に仕上がった個体をお探しの方にはオススメできないが、週末を利用してコツコツと直していきたいという方にはオススメだ。RR、バックボーンフレーム、FRPボディといったワードに心躍る挑戦者を求む。

生産から27年経つと、V6ターボはこうなる、というようなコンディション。全体的に使用感有り。リアシートは分割タイプでデザインは凝ったものだ。レッグスペースは狭いため大人の乗車はつらいが、荷物置きとしては有用だ。
リアに搭載されるエンジンはルノー、プジョー、ボルボが共同開発したPRV製90度V型6気筒。多くのモデルに搭載されているため、所有したクルマのエンジンがこれだった! という方も多いだろう。NAモデルのV6GTに搭載されるのは排気量2849ccだが、V6ターボではストロークが10mm短縮され排気量は2458ccとなる。そこにギャレット製T3タービンとインタークーラーを装着し200HPを発揮する。
1989 RENAULT ALPINE V6 TURBO
車両本体価格●980,000円
アルピーヌ度 ★★★
レア度 ★★★
ドロ沼度 ★★★★★
プロの撮影技術によって美しい写真となっているため、車両本体価格を考えると思わず“見ず買い”したくなるが、実車チェックは行っておきたい。アルピーヌV6ターボであればどんなあばたもエクボに感じられる様な挑戦者、または“ヘンタイ”向け。←もちろん良い意味で。
フィアット初のガソリン・ターボ車に、
飛び込む勇気はあるか!
さてもう1台のウーノ・ターボは、塗装にヤレはあるものの、コンディションはなかなか良い。前期型では1301ccの直列4気筒ユニットにIHI製タービンとインタークーラーを備え105HPを発揮するが、今回取り上げた後期モデルでは排気量は1372ccへと拡大され、最高出力も116HPとなっている。敷地内を多少動かした程度ではあるが、機関は好調だった。
実はウーノ・ターボはフィアット初のガソリン・ターボという歴史的なモデルであり、フィアット好きであれば一度経験することをオススメしたい。そこから抜け出すことが出来るかは、本人の覚悟次第だが……。

レザーパッケージモデルで、黒をベースに赤を挿し色としてまとめられたインテリア。使用頻度の高いドライバーシートの表皮にヒビが見られるが、簡単にリペア可能だ。リアシートにはあまり使用感がなく、総じてコンディションは良い。
フランス & イタリアのターボ車はトラブルが起きやすい、なんて言葉を広めるのではなく、しっかりメンテナンスしたクルマは壊れない、を実践したい方にぜひ購入していただきたい。整備書片手に、メカニズムや構造を学びながらクルマ趣味を楽しむのも一興だ。もちろん予算に応じて、今回取材に協力いただいたエーゼットオートで仕上げることも可能だ。
1994 FIAT UNO 1.4 TURBO ie
車両本体価格●798,000円
ホットハッチ度 ★★★★
レア度 ★★★★★
ドロ沼度 ★★★
生産から20年以上が経過し、見る機会がめっきり減ったウーノ・ターボ。1トンを軽く下回る軽量ボディと、ターボ過給が立ちあがった瞬間の気持ち良さはガンガン乗って楽しみたい。リアシートの居住性が高いため、使い勝手の良さも大きな魅力だ。タイミングベルトは交換済み。
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エーゼット オート横浜
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