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ベントレー初のEV「トルカル」はドラムとヴィオラを奏でる。名機V8の生命感を継承する新たな音響哲学

ベントレー・トルカルのティザー画像(抜粋)。

偽物のエンジン音はいらない

ベントレーモーターズは2026年7月16日、正式発表を控えているブランド初のBEV「Torcal(トルカル)」に、専用サウンド「ベントレー・ダイナミック・シンフォニー」を採用していることを発表した。

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次世代の高級SUVは「音」が違う!

ベントレーは、1930年代のスーパーチャージャー搭載モデルをはじめ、伝説的な6 3/4L V8や圧倒的な存在感を誇るW12エンジンなど、時代を象徴する数々の名エンジンを搭載したモデルを世に送り出してきたが、それらに共通しているのは、壮大なオーケストラの演奏を聴くような、没入感と高揚感に満ちた加速体験であると言えるだろう。

トルカルに搭載される専用サウンド「ベントレー・ダイナミック・シンフォニー」は、このベントレーならではの走りがもたらす感動を、電動化時代にふさわしい新たなかたちで表現するために生み出されたものだという。

開発チームは、ベントレーの歴史を語る上で欠かせないV8エンジンのサウンドを探るため、スタジオでサウンドの録音・分析を行った。その結果、サウンドの魅力の本質は、機械的な音色そのものではなく、音が生み出すリズムにあることを見出した。

この仮説をさらに検証するため、開発チームはユニークな実験を実施。パラボリックスピーカーを用いて、片側からベントレーV8エンジンのサウンドを、反対側からはドラマーの演奏を再生した。開発チームは両者の間を移動しながら音を聴き比べ、その結果、力強さやリズムの抑揚、さらには人の感情を揺さぶる力において、驚くほど多くの共通点があることを見出したそうだ。

またこの実験では、内燃機関ならではの特性も明らかになった。エンジンサウンドは決して均一ではなく、ドラマーの演奏のように、ごくわずかな揺らぎや微細な不均一さを持ち合わせており、その自然な変化こそが、サウンドに生命感を与え、エモーショナルな響きを生み出しているのだという。

この知見をもとに、世界的に著名なミュージシャンたちが、トルカルのための完全オリジナルサウンド「ベントレー・ダイナミック・シンフォニー」を創り上げた。このサウンドはエンジンサウンドの再現ではなく、ベントレーならではの走りがもたらす高揚感や感動のために生み出されたものなのだと説明されている。

その制作は、卓越した技術を持つミュージシャンによる演奏をもとに、ドラムやヴィオラ、ベースギターをはじめとする実際の楽器を用いて行われた。ベントレーを象徴するV8エンジンを想起させるとともに、エンジン同様ドライバーの操作に応じて変化し、人車一体感をさらに高めるという。

ベントレーは今後、トルカルに関する情報を段階的に公開していき、2026年9月23日にそのすべてを世界に向けて公開することとなる。

【ル・ボラン編集部より】

静寂を是とするBEVに「音」を付与する。この一見矛盾したアプローチに、ベントレーの哲学が透けて見える。かつてのコンチネンタルGT V8などが奏でた野太く密度の濃いサウンドは、単なる機械の副産物ではなく、人とクルマの鼓動を同期させる重要なインターフェースであった。無機質になりがちなBEVの空間に対し、実際の楽器を用いてV8の“揺らぎ”という生命感を再構築する。それは安易なエンジンの模倣ではない。極上の静粛性と感情を揺さぶる高揚感を高い次元で両立させる、新時代のグランドツーリングの提示である。

■ベントレー・トルカル詳細ページ
■ベントレー・トルカル・サウンド・ムービー

【画像4枚】ベントレー初の完全電動SUVに秘められた新機能の正体を画像から察する!

Photo: Bentley Motors
LE VOLANT web編集部

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