レザー内装といえばコノリーレザー
ロールス・ロイスやフェラーリ、アストン・マーティンなど、数々の歴史的名車のインテリアを彩ってきた英国王室御用達の名門「コノリーレザー」が、約25年ぶりに日本市場での本格展開を再開する。英国プレミアムブランドの正規輸入・販売を手がけるBLBG株式会社がコノリーブラザース社より国内での代理店権を取得したもので、まずはフェラーリおよびマセラティのクラシックカー認証プログラム「クラシケ」に向けたレザー供給からスタートするという。
【画像18枚】歴史の重みがもたらす輝きは最高品質のレザーならではのもの!
自動車史にその名を刻む名門レザーの帰還
1878年に創業したコノリーレザーは、ロールス・ロイスやベントレー、フェラーリ、マセラティ、ジャガーといった名だたる自動車メーカーのインテリアに採用され続けてきた英国屈指の老舗レザーメーカーだ。
その活躍は自動車の世界にとどまらず、超音速旅客機コンコルドや英国王室関連のプロジェクトにもレザーを供給してきた実績を誇る。日本市場においては長らく流通が途絶えていたが、今回、BLBG株式会社との基本合意により、約25年ぶりの本格的な展開再開を果たすこととなった。世界中のラグジュアリーカー文化と深く結びついてきた最高品質のレザーが、再び日本の自動車愛好家やスペシャリストたちの手元に届くことになるのである。
厳格な基準が求められる「クラシケ」への供給
本事業における最初の取り組みとして、フェラーリおよびマセラティのクラシックカー認証プログラム「クラシケ」に対応する用途でのレザー販売が開始される。この領域では対象車両のオリジナル状態を尊重し、製造当時の仕様に即した極めて厳格なレストレーションが求められる。使用される素材には、単なる品質の高さだけでなく、真正性や来歴、時代考証に基づく歴史的整合性が不可欠となる。コノリーレザーは、これまで両ブランドに提供してきた2000種類を超える膨大なサンプルアーカイブを有しており、車両の年式やモデル、仕様に応じた緻密な色合わせや質感の検証を可能としているのが特徴だ。
「コノリーレザーの一番の強みは、
さらに、レザーをオーダーした顧客には使用素材の真正性を示す証明書が発行され、クラシックカーの資産価値を維持する上で重要視される来歴管理の確実な確保にも対応する見込みだ。
クラシックカーの価値を守る鑑定サービスと今後の展望
フェラーリやマセラティ向けの展開に加え、コノリーレザーを採用したすべての車種を対象とした鑑定およびリファレンスサービスも開始される。過去のアーカイブと専門的知見を活用し、対象車両の仕様や既存内装の状態を確認しながら、当時採用されていたレザーと入念な照合を行う。これにより、オーナーやレストア専門工房は感覚や推測に頼ることなく、確かな歴史的根拠に基づいた素材選定が可能となる。
BLBG代表の田窪氏によると、
「実はほとんど入ってこなかった25年間のあいだに、偽コノリーレザーが出回っていたんです。お問い合わせいただければ、その年代に本当にコノリーレザーを使っていたのか、その色もこのレンジで使われていたのか? といったリファレンスサービスをさせていただきます。やはりコノリーという名前がついてるからこそ価値が生まれる場合もあって、そういうのを避けたいんです。ちゃんとしましょう、ということなんですよね。その結果このクルマは確かにちゃんとコノリーが認めたレザーであるという、真正性証明書をお出しします。それに合わせて、この中のこの色ではなくてこちらの色を使いたい、ということであれば全部変えられます。ぜひ一度お問い合わせいただきたいです」
とのこと。
実は田窪氏、35年間乗っている1991年式のホンダNSXを所有しており、柴田事業統括やジョナサン・コノリー氏も同年式のスカイラインGT-Rを所有していて、これらの時代のネオクラシックカーの内装をコノリーレザーで張り替えるパッケージ商品も計画中だという。
「ジョナサン・コノリー氏は、昔気質の気難しいいわゆる頑固な人。ここまでこぎつけるのも大変だったのですが、単純にビジネスを広げるというよりは本物のレザーの価値、コノリーレザーらしさというものを、広めていけたらと思っています」と、BLBG一同がのぞかせていた強いクルマ愛が印象深かった。
欧米のクラシックカー市場において素材証明は車両の価値を支える重要な要因となっており、日本市場でもその重要性は高まりつつある。BLBG株式会社は今後、クラシケ領域での実績を足がかりとして、他のクラシックカーや高級車の内装レストレーション、さらには特注車両や航空機、ヨットなどの高級インテリア用途へと段階的に事業領域を広げていく方針である。高付加価値素材としてのポジション確立を目指す名門ブランドの新たな歩みに、大きな期待が高まる。
【ル・ボラン編集部より】
発表会でお話を聞いて、コノリーレザーの日本再上陸にかけたクルマへの情熱は、とにかく半端ではないことが伝わってきました。ファッションでこれをやっているのではなく、本当にクルマ好きなんだなあ、と感動しました。きっとその思いが頑固な英国人のジョナサン・コノリー氏にも通じたのですね。まずはNSXの仕上がりが楽しみでなりません!〈編集長・京谷〉




















